「ずっと同じ歯医者に通っているけど、本当にこの先生でいいのかな…」——恵比寿・広尾エリアに引っ越してきたばかり、あるいは仕事が忙しくてなかなか通えていない方が、ふと感じるこの不安は、多くの方に共通するものです。歯科医院は数が多い分、選ぶ基準が曖昧になりやすく、「とりあえず近所だから」「以前から通っているから」という理由だけで選び続けているケースも少なくありません。この記事では、補綴(ほてつ)・予防歯科の視点から、長く安心して通い続けるためのかかりつけ歯科の見つけ方を、具体的なチェックポイントとともに解説します。
「とりあえず近所の歯医者」で10年後に後悔しないために
かかりつけ歯科医とは何か——国が示す定義から考える
「かかりつけ歯科医」という言葉をご存じでしょうか。日本歯科医師会は、かかりつけ歯科医とは、安全・安心な歯科医療の提供のみならず医療・介護に係る幅広い知識と見識を備え、地域住民の生涯に亘る口腔機能の維持・向上をめざし、地域医療の一翼を担う者としてその責任を果たすことができる歯科医師をいう、とその意義を明確に示しています。
また同会は、生涯を通じて口腔の健康を維持するために、継続的に適切な治療や管理を提供し、いつでも相談に応じてくれる身近なかかりつけの歯科医師がいることは健康寿命の延伸に資することになるとしています [1]。
つまり、かかりつけ歯科医は「痛みが出たら行く場所」ではなく、生涯にわたってお口の健康を継続的に管理し、相談できるパートナーとしての役割を担います。単なる「治療の場所」という位置づけとは、本質的に異なります。
歯科医院の数は多い——だからこそ「選ぶ目」が必要
令和5年の歯科診療所数は66,818施設に上り、人口10万人あたりの歯科診療所数(医療施設従事者数)が最も多い都道府県は東京都です。[2] 恵比寿・広尾エリアも例外ではなく、徒歩圏内に複数の歯科医院が存在します。選択肢が豊富な都市部だからこそ、「なんとなく近所だから」という理由だけで通い続けることで生じる損失を、ぜひ一度考えてみてください。
歯は、一度削れば元には戻りません。補綴治療(つめ物・かぶせ物・入れ歯などで歯の機能や形態を回復する治療)の質や、予防への取り組み方次第で、10年後・20年後の残存歯数は大きく変わります。「どこで治療を受けるか」は、長期的な健康に直結する選択なのです。
「通うのをやめた」経験から学ぶ——続かない歯科医院のパターン
多くの方が歯科医院に通い続けられない理由として挙げるのは、「説明が少なくて不安だった」「何をしているのかわからないまま治療が進んだ」「忙しくて予約が取れなかった」などです。信頼関係の構築が難しかったケースが多く含まれています。
かかりつけ歯科を「長く続ける」ためには、技術面だけでなく、コミュニケーション・予防への姿勢・通いやすさといった総合的な要素を確認することが重要です。以下では、具体的なチェックポイントを5つに整理して解説します。
チェックポイント①:現状をきちんと「見せて・説明してくれる」か
画像・写真を使った説明があるかどうか
「虫歯があります」「歯周病の疑いがあります」——口頭だけの説明では、自分の口腔内の状態を正確に把握することは難しいものです。信頼できるかかりつけ歯科医の重要な条件のひとつが、「見て・理解できる説明」を行っているかどうかです。
厚生労働省が策定した「診療情報の提供等に関する指針」では、医療従事者等が診療情報を積極的に提供することにより、患者等が疾病と診療内容を十分理解し、医療従事者と患者等が共同して疾病を克服するなど、医療従事者等と患者等とのより良い信頼関係を構築することを目的とすると明示されています [3]。
つまり、説明の質は「患者への配慮」ではなく、医療の基本であるという位置づけです。初診時に口腔内写真やレントゲン画像を提示せず、「とりあえず治療しましょう」と進める医院には、注意が必要です。
当院(恵比寿カメリア歯科)では、拡大した口腔内の画像をモニターに映しながら現状と治療内容を丁寧に説明しています。患者さんご自身が「今、口の中でどんなことが起きているのか」を視覚的に確認した上で治療を進めることを、診療方針の中核に置いています。CTを用いた三次元的な診断も行っており、虫歯の深さや顎の骨・神経の位置まで精密に確認することが可能です。
「なぜその治療が必要なのか」を説明してくれるか
「削ります」「抜きます」の一言で終わる歯科医院には、複数の選択肢の提示が欠けているケースがあります。歯科治療には多くの場合、複数の方針が存在します。たとえば、神経の治療(根管治療)を行うかどうか、詰め物の素材をどう選ぶか——それぞれにメリットと適応があり、患者自身が理解した上で選択することが大切です。
初診時に「なぜこの治療が必要か」「他の選択肢はあるか」を医師から説明してもらえるかどうか、ぜひ確認してみてください。疑問に感じたことを質問したとき、丁寧に答えてもらえるかどうかも重要な判断基準になります。
レントゲン・CT設備の有無
かかりつけ歯科医が精密な診断を行うためには、適切な設備が必要です。レントゲンは歯や骨の状態を把握するための基本的な検査ですが、特に根管治療やインプラント、歯周病の精密検査では、三次元的な立体像が得られるCT(歯科用コーンビームCT)が診断精度を高める上で有用です。初診時にどのような検査が行われるかを確認しておくと、医院の診断に対する姿勢を知るひとつの手がかりになります。
チェックポイント②:治療だけでなく「予防」に力を入れているか
定期検診・メンテナンスを積極的に勧めているか
かかりつけ歯科医を選ぶ上で、予防への取り組みは非常に重要なポイントです。
厚生労働省の資料によると、歯科疾患は自覚症状を伴わずに発生することが多く、疾患がある程度進行した時点で症状が生じる。そのため、定期的に歯科検診を受診して、早めに歯科治療を受ける習慣を維持することが歯の喪失を抑制することが明らかにされているとしています [4]。
さらに同資料では、5年間の観察において、定期的に歯石除去等を受けた群の1人平均喪失歯数は0.37歯であったのに対し、受けなかった群の喪失歯数は1.39歯であったという研究結果も示されています。つまり、定期的なプロフェッショナルケアを受けているかどうかで、失う歯の数に約3〜4倍の差が生じ得ます。
これだけのエビデンスがある以上、「痛くなったら来てください」という姿勢の歯科医院より、「半年に1回、定期検診に来ませんか」と積極的に声をかける歯科医院の方が、長期的な口腔の健康管理という点で信頼に値すると言えます。
当院では、予防歯科の質向上のためにエアフローを導入しています。エアフローとは、微細なパウダーを用いて歯の表面を傷つけることなく着色(ステイン)やバイオフィルム(細菌の集合体)を除去する機器です。通常のクリーニングでは届きにくい部分のケアにも対応しています。
歯周病へのアプローチ方法を確認する
令和4年の歯科疾患実態調査(厚生労働省)によると、4mm以上の歯周ポケットを持つ人の割合は全体では47.9%で、高齢になるにつれ増加傾向にあることが明らかになっています [5]。歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)が4mm以上になると、歯周病が進行しているサインのひとつと考えられます。
歯周病は自覚症状がないまま進行することが多く、気づいたときには歯を支える骨(歯槽骨)がかなり失われているケースもあります。かかりつけ歯科医が毎回の検診で歯周ポケットの深さを測定し、必要に応じてスケーリング(歯石除去)やルートプレーニング(根面清掃)などの歯周病治療を計画的に行っているかどうかを確認してください。
当院では、歯周病治療専用機器「ブルーラジカル」を導入しており、歯周ポケット内の細菌に対してアプローチすることが可能です。椿田健介院長は昭和大学歯科病院口腔機能管理科の兼任講師を務め、補綴歯科学会・老年歯科学会にも所属しており、口腔機能の長期的な維持という視点から歯周管理にも取り組んでいます。
衛生士によるクリーニングが行われているか
予防歯科において、歯科衛生士(歯のクリーニングや保健指導の専門職)の存在は欠かせません。医師の診療だけでなく、衛生士が担当するプロフェッショナルクリーニング(PMTC)が定期的に行われているかどうかを確認しましょう。専任の担当衛生士が継続してケアを行う体制があると、口腔内の変化をより細やかに把握してもらえます。
チェックポイント③:補綴物(つめ物・かぶせ物)の質と選択肢
素材の選択肢を説明してくれるか
歯の治療では、削った部分をふさぐための「詰め物(インレー)」や歯全体をおおう「かぶせ物(クラウン)」が必要になることがあります。これらをまとめて「補綴物(ほてつぶつ)」と呼びます。
補綴物には保険適用の素材(銀合金・硬質レジンなど)と自費診療の素材(セラミック・ジルコニアなど)があります。それぞれにコスト・耐久性・審美性・生体親和性の面で特徴が異なります。かかりつけ歯科医が「保険の素材しか選択肢がない」という説明しかしない場合や、逆に「自費を強く勧める」場合は、一度立ち止まって確認することをお勧めします。
患者の希望・口腔内の状態・費用面を総合的に考慮した上で、複数の選択肢を提示してくれる歯科医院が望ましいと言えます。
当院では、金属を使わないメタルフリー治療を積極的に提案しています。セラミック補綴治療に対応しており、歯に近い自然な見た目を目指した仕上がりを心がけています。また、信頼できる技工所と連携し、見た目の美しさと噛み心地の両立を重視した補綴物を提供しています。椿田院長は補綴歯科学会に所属し、詰め物・かぶせ物・入れ歯・インプラントなど見た目と機能の両面に配慮した治療を専門としています。
10年・20年先を見据えた治療計画があるか
「今ある虫歯を埋める」だけでは、かかりつけ医としての機能を十分に果たしているとは言えません。現在の口腔内の状態をもとに、「このままだとどうなるか」「どの部分をどの優先順位で治療すべきか」という長期的な視点での治療計画(トリートメントプラン)を示してくれる医院かどうか、初診時に確認してみてください。
恵比寿カメリア歯科では、10年後・20年後を見据えたオーダーメイドの治療計画を提案することを診療の柱のひとつに置いています。「予防・審美・機能回復」を総合的に考えながら、各患者さんの生活スタイルや価値観に合わせた対応を心がけています。
チェックポイント④:痛みへの配慮と院内環境
麻酔・注射時の配慮があるか
歯科医院に苦手意識を持つ方の多くが、「注射が怖い」「削る音が苦手」という理由を挙げます。麻酔の質は治療中の快適性に直接影響します。注射をする前に表面麻酔(ゼリー状の麻酔薬を歯ぐきに塗って感覚を鈍らせる処置)を行うか、注射針は細いものを使用しているか、麻酔液をゆっくり一定速度で注入する電動麻酔器を導入しているかどうかが、痛みへの配慮を評価する際のポイントになります。
当院では、表面麻酔・極細の針・電動麻酔器(コンピューター制御)を使用しており、注射時の圧痛を最小限に抑えることを目指した診療体制を整えています。
通いやすい環境かどうか
技術や説明がどれだけ優れていても、通えなくなれば意味がありません。特に働く世代の方にとって、「診療時間が合わない」「予約が取りにくい」は通院を中断する大きな要因になります。
確認しておきたいポイントは以下の通りです。
- 平日の夜間(19時以降)に診療しているか
- 土曜日の診療があるか
- WEB予約が24時間可能か
- カード決済に対応しているか
当院は月・火・水・金曜日は19時まで、土曜日も診療を行っています。24時間WEB予約に対応しており、クレジットカード決済も可能です。恵比寿駅(JR山手線・東京メトロ日比谷線)から徒歩5分という立地は、通勤・通学の動線上にあり、「仕事帰りに立ち寄れる」環境を整えています。
また、受付にはLINEのQRコードによるスムーズな手続き、自動精算機による会計対応を導入しており、待ち時間の少ない来院体験を意識しています。
チェックポイント⑤:専門性・資格・地域との関係
担当医の専門領域と学術的背景を確認する
かかりつけ歯科医を選ぶ際、担当医の専門領域や所属学会を確認することは、診療の質を評価する参考になります。たとえば補綴を専門とする医師は詰め物・かぶせ物・義歯の設計に精通しており、歯周病を専門とする医師は歯ぐきのケアに深い知識を持ちます。すべての歯科治療を一人の医師がカバーするケースが多い中で、院内に異なる専門性を持つ複数の歯科医師がいることも、長期通院における安心材料のひとつです。
副院長の椿田佑理那は、顎咬合学会所属の噛み合わせ認定医であり、日本離乳食・食育学会にも所属しています。噛み合わせ・食育・小児のお口の発育を専門としており、お子さまから大人まで家族全員で通える体制を整えています。
紹介・連携体制があるか
かかりつけ歯科医自身が歯科の中である分野の専門である場合もありますし、自分の専門領域外であれば専門医や病院を責任を持って紹介してくれる。この「紹介・連携」機能は、日本歯科医師会が示すかかりつけ歯科医の役割のひとつです [1]。
すべての治療を一院で完結させようとする姿勢だけでなく、必要に応じて専門医や病院歯科に紹介できるネットワークを持つ医師かどうかを確認することも、長期的に安心してかかりつけを続ける上で重要なポイントです。
まとめ
- かかりつけ歯科医の本来の役割は「生涯にわたる口腔健康管理」。日本歯科医師会は、継続的な治療や管理を提供し、いつでも相談に応じる身近な歯科医師の存在が健康寿命の延伸に資すると明示しています。
- 「説明してくれるか」は最重要のチェックポイント。口腔内写真やCT画像を用いた視覚的な説明、治療の選択肢の提示、そして疑問への丁寧な回答があるかどうかが、信頼関係の出発点になります。
- 予防への姿勢が、長期的な歯の健康を左右する。厚生労働省の研究データでは、定期的に歯石除去等を受けた群と受けなかった群で、5年間の歯の喪失数に約3〜4倍の差が生じることが示されています。
- 補綴物の質・痛みへの配慮・通いやすさも総合的に確認を。メタルフリー対応・電動麻酔器の導入・土曜診療・WEB予約の有無など、長く通い続けるための環境が整っているかを事前に調べておくことが大切です。
- 担当医の専門性と連携体制も判断材料のひとつ。補綴・歯周・噛み合わせなど、各領域に精通した医師が在籍し、必要に応じて専門医への紹介もできる体制があると、より安心してかかりつけを続けられます。
恵比寿・広尾エリアで「まずは一度、今の歯の状態を確認したい」とお考えの方は、ぜひ恵比寿カメリア歯科へご相談ください。JR山手線・東京メトロ日比谷線「恵比寿駅」から徒歩5分、平日19時まで診療しており、24時間WEB予約に対応しています。土曜診療も行っておりますので、忙しい平日にお時間の取れない方もお気軽にどうぞ。保険診療から自費診療まで幅広く対応しており、初診費用の目安は約3,000〜5,000円です(各種保険取り扱い)。電話でのご予約は03-6427-7080まで。
はじめて受診される方は、初めての方へ(初診の流れ)もあわせてご覧ください。
参考文献
[1] 日本歯科医師会「かかりつけ歯科医について(日本歯科医師会の考え方)」jda.or.jp
[2] 厚生労働省「歯科医療提供体制の現状について(第10回歯科医療提供体制等に関する検討会 資料1)」mhlw.go.jp
[3] 厚生労働省「診療情報の提供等に関する指針の策定について」mhlw.go.jp
[4] 厚生労働省「歯の健康(健康日本21)」mhlw.go.jp
[5] 厚生労働省「『令和4年歯科疾患実態調査』の結果(概要)を公表します」mhlw.go.jp