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2026-07-27

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夜中に歯が痛くなったらどうする?応急処置と翌日の受診ガイド

深夜、突然始まるあの「ズキズキ」した歯の痛み。横になったとたんに強くなり、明け方まで眠れなかった、という経験をお持ちの方も少なくないと思います。恵比寿カメリア歯科では、「夜に痛くなって困った」「翌朝どうすればよいかわからなかった」というご相談を多くいただきます。

この記事では、夜間に歯痛が起こる主な原因、今すぐできる応急処置、絶対に避けるべきNG行動、そして翌日に受診するまでの具体的な行動指針を、歯科医師の立場からわかりやすく解説します。

夜中に歯が急に痛くなる――その「ズキズキ」の正体とは

急性歯髄炎の断面図と夜間歯痛のメカニズム

夜間歯痛のしくみ――なぜ横になると痛みが増すのか

「昼間はそこまで気にならなかったのに、寝ようとしたら急に痛みが強くなった」。これは多くの方が経験する典型的なパターンです。原因の一つは、臥位(横になった姿勢)になることで頭部への血流量が増加し、歯の内部の神経(歯髄)や炎症部位への圧力が高まることにあります。

日中は立ったり座ったりしているため、重力により血液は下半身にもある程度分散されます。ところが横になると頭部への血圧が相対的に上昇し、すでに炎症が起きている歯髄や周辺組織への内圧が増して、拍動性のズキズキ感が生じやすくなるのです。

J-STAGEに掲載された日本歯科保存学会の研究[1]では、急性歯髄炎における歯痛は、夕方から深夜の時間帯と朝の7時から8時に集中的に発症していたことが報告されており、夜間の歯痛は偶然ではなく、身体的・生理的なリズムと深く関わっていることが示されています。

また、昼間は仕事や家事に気をとられて痛みが意識から遠ざかりますが、就寝時は静寂の中で感覚が研ぎ澄まされます。その結果、同程度の炎症でも夜間のほうが痛みを強く感じる、という心理的要因も重なります。

夜間歯痛を引き起こす主な原因4つ

歯の神経(歯髄)の炎症や、歯を支える組織(歯周組織)の炎症などで起きる痛みを「歯原性歯痛(しげんせいしつう)」といい、歯科医院で最も治療の対象となる疾患でおきる痛みです[2]。夜間に急激に痛みが強まる場合、以下の4つの原因が考えられます。

① 急性歯髄炎(歯の神経の炎症)

むし歯が進行して歯の神経(歯髄)に細菌が達すると、急性歯髄炎を引き起こします。拍動性・持続性鈍痛の症状から歯髄炎が疑われることがあり、ズキズキとした拍動に合わせた波状の痛みが特徴です[1]。夜間に臥位になると血圧が頭部に集まるため、歯髄内の圧力が高まり、昼間より強い痛みを感じやすくなります。永久歯に治療が必要なむし歯を有する人は28%(令和6年歯科疾患実態調査)と極めて多い状況であり[3]、思い当たる節がある方は早めの受診をお勧めします。

② 根尖性歯周炎(歯根の先端の炎症)

歯髄炎が進行して神経が壊死すると、歯根の先端(根尖)に膿がたまる根尖性歯周炎に移行します。この状態では噛むと痛い・歯が浮く感覚・夜間の持続痛が現れます。歯を支える組織(歯ぐき、根っこの周りの骨や線維など)が炎症を起こしているケースや、歯の神経が死んでいるケース・既に神経を取っているが歯の周りの線維に炎症を起こしているケース(歯根膜炎など)が相当します[2]。

③ 歯周病の急性発作

歯周病を引き起こしやすい状態の輪が重複することで、歯周病発症の危険性が高まります。特に、歯みがきを怠る口の中の清掃不良に加え喫煙などの生活習慣、過度のストレス、体調不良による宿主(体)の抵抗力の低下などが加わるととても危険です[2]。歯周病はふだん慢性的に進行しますが、疲労や免疫力の低下が重なると急性発作を起こし、歯ぐきの腫れ・拍動感を伴う激しい痛みが夜間に現れることがあります。2人に1人は中等度以上の歯周病に罹患し、その割合は改善していないのが現状です[4]。

④ 非歯原性歯痛(歯が原因でない歯の痛み)

稀なケースですが、歯自体に問題がなくても歯痛に似た症状が現れることがあります。歯や歯周組織に基づかない原因によって歯の痛みを訴えるものを非歯原性歯痛と呼びます。痛みの原因と痛みを部位(歯)が離れていることから原因不明の歯痛として取り扱われ、誤って抜歯が行われることもあります[2]。また、狭心症や心筋梗塞などの疾患に関連した歯痛が数多く報告されています。これらは迅速に心疾患の治療を行う必要があり、心臓の専門家を早急に受診していただくことが重要です[2]。胸の痛みや息苦しさを伴う場合は、歯科ではなく救急医療機関を受診してください。

こんな痛みは要注意――緊急受診が必要なサイン

次のような症状が伴う場合は、夜間でも救急医療機関への相談をご検討ください。

  • 顔全体が腫れて発熱を伴っている(蜂窩織炎の可能性)
  • 飲み込みにくい・呼吸しにくい(炎症の波及)
  • 胸や顎に広がる痛みで、安静時にも続く
  • 子どもが激しく泣き止まない

当院(恵比寿カメリア歯科)では、平日は夜19時まで診療を行っています。診療時間内であればお電話(03-6427-7080)またはWEB予約からご連絡ください。

今すぐできる応急処置5つ(歯科医師が教えるセルフケアの限界も解説)

夜間歯痛の応急処置として頬を冷やす様子

応急処置の前提:あくまで「翌日受診までの橋渡し」

まず大切なことをお伝えします。セルフケアはあくまでも痛みを一時的に和らげるための応急的な手段です。歯痛の原因(むし歯・歯周病・根尖性歯周炎など)を取り除かない限り、根本的な症状の改善は見込めません。痛み止めの薬が効くことがあります。ただし、抗菌薬(化膿止めなど)を一緒に飲まないと効かない場合も多く、放っておくとひどくなるので、はやめに治療を受けてください[2]、というのが歯科医師としての率直なアドバイスです。

以下の5つを「翌日、必ず歯科医院を受診する」という前提で実践してください。

応急処置①〜③:今夜の痛みを和らげる方法

① 市販の鎮痛薬を服用する(もっとも効果的)

市販の鎮痛薬(アセトアミノフェン、またはイブプロフェン・ロキソプロフェン等の非ステロイド系消炎鎮痛薬)を用法・用量を守って服用することが、夜間の歯痛に対してもっとも効果的な応急処置です。

日本歯科医師会の資料によると[2]、消炎鎮痛薬は痛みを弱くする作用がありますが、飲めば全く痛みがなくなるということではありません。量を飲みすぎると副作用が増加してくる薬剤です。歯科医師、薬剤師の指示をしっかりと守って飲み、むやみに多く飲まないことが大切です。胃が弱い方は食後に服用し、アレルギーや既往症がある方はかかりつけ医・薬剤師にご相談ください。

② ぬるま湯で口をやさしくゆすぐ

日本歯科医師会は、むし歯・歯周病それぞれの応急処置として、微温湯の洗口液でよく洗口して、口の中を清潔にすることを推奨しています[5]。食べかすや細菌が痛んでいる部位に触れると炎症を悪化させるため、ぬるめのお湯(体温に近い38℃前後)でやさしくゆすいでください。冷水や熱いお湯は刺激になるため避けましょう。

③ 患部を冷やす(頬の外から冷たいタオルを当てる)

口の中を冷たくすると痛みは軽減する(冷たいタオルをあてがうのもひとつの方法です)[5]。冷やすことで炎症部位の血管を一時的に収縮させ、痛みの知覚を和らげることが期待できます。ただし、氷を直接口の中に入れたり、患部に直接当てるのは禁物。頬の外側にタオルを巻いた保冷剤を当てる程度にとどめてください。

④ 上体をやや高くして休む

横になると頭部への血圧が上がり、歯髄内の圧力が増してズキズキ感が増します。クッションや枕を重ねて上体を少し起こした姿勢で休むことで、頭部への血流量を抑え、痛みの強さを軽減できる場合があります。

⑤ 痛む歯への刺激を避ける

食事・飲水は必要最低限にとどめ、痛む側で噛まないよう注意してください。痛みがひどくなるおそれがありますので、できるだけかみ合わせず、痛い歯を使わないようにして、はやめに歯科医院で治療を受けてください[2]。刺激温度(冷たい・熱い)も痛みを誘発することがあるため、飲み物はできるだけ常温で。

セルフケアの限界を知っておく

どれほど適切に応急処置を行っても、炎症や感染の源となる病変が歯の中・根の先・歯周ポケット内に存在する限り、痛みは必ず繰り返します。鎮痛薬で痛みが引いたとしても「治った」わけではありません。

当院では、お口の中を拡大してモニターに映しながら現状を丁寧にご説明する診療スタイルを採用しています。「どの歯が、なぜ痛いのか」を画像で視覚的に確認していただいたうえで、最適な治療方針をご提案します。CTを用いた立体的な診断も可能なため、レントゲンだけでは把握しにくい根の先端や骨の状態も精密に確認できます。

やってはいけないNG行動――痛みを悪化させる習慣

歯が痛いときに避けるべき飲酒・入浴のNG行動

NG①:患部を温める・入浴・飲酒

「温めると楽になるかも」と思いがちですが、これは逆効果です。入浴・サウナ・飲酒などで体が温まると全身の血流が促進され、歯髄・炎症部位への血液流入が増して内圧が上昇します。その結果、拍動性の痛みが著しく強まることがあります。

夜間の歯痛がある場合、その日の入浴はシャワーにとどめるか、できれば控えめに。アルコールも、炎症を促進し鎮痛薬の効果に悪影響を与える可能性があるため避けてください。

NG②:患部に市販の歯痛薬(丁子油など)を直接塗る

市販の歯痛薬には丁子油(クローブオイル)を含むものがあり、一時的な鎮痛効果が期待できます。ただし、正確な患部に塗布できなかった場合、歯肉や粘膜を刺激してかえって炎症を悪化させるリスクがあります。使用する際は、綿球に少量含ませてむし歯の穴の内部だけに触れさせる方法で行い、歯肉には直接塗らないようにしてください。

NG③:鎮痛薬を過剰に服用する・他の薬と混用する

歯の痛みは非常に強いため、「効かないからもっと飲もう」と思いたくなりますが、量を飲みすぎると副作用が増加してくる薬剤です。歯科医師、薬剤師の指示をしっかりと守って飲み、むやみに多く飲まないことが大切です[2]。用法・用量を必ず守り、異なる種類の鎮痛薬を同時に服用することは避けてください。

NG④:「痛みが引いたから大丈夫」と受診をやめてしまう

薬が効いて痛みが引いたとき、「治った」と思って受診をキャンセルしてしまう方が少なくありません。しかしこれは最も危険な判断です。炎症の根本原因が残っている限り、むし歯は確実に進行し、次に痛みが出るときはより深刻な状態になっている可能性があります。

放置してしまうと痛みを繰り返したり、症状が強くなってしまいます。かかりつけの歯医者さんに相談し、痛みの原因を特定してもらい、改善するよう生活のアドバイスや治療をしてもらいましょう[2]。

NG⑤:歯に詰まった食べかすを無理にとろうとする

痛みのある歯に何かが詰まっているように感じると、爪楊枝で強くほじったり、硬いもので無理に取ろうとしてしまいがちです。しかしこの行為は、すでに脆くなっている歯の構造をさらに損傷させ、感染を深部に押し込むリスクがあります。柔らかい歯ブラシや洗口でそっと清潔にする程度にとどめ、患部への強い刺激は避けてください。

翌日、歯科医院を受診するために――準備と選び方

予約・問い合わせ方法を事前に確認しておく

夜中に痛みが出たとき、「明日どこに電話すればいいか」がわからず困ったという声をよく聞きます。かかりつけ歯科医院がある方はその連絡先を手元に用意しておきましょう。かかりつけ医院が見つからない場合は、渋谷区歯科医師会のHPや地域の休日・夜間歯科診療情報を事前に確認しておくと安心です。

恵比寿カメリア歯科では24時間WEB予約を受け付けており、夜中に痛みが出たその瞬間から翌日の予約を取ることが可能です。平日は夜19時まで、土曜は18時まで診療していますので、仕事帰りや翌日の午前中のどちらも対応できます。JR山手線・東京メトロ日比谷線「恵比寿駅」から徒歩5分とアクセスしやすい立地ですので、恵比寿・代官山・広尾・中目黒・渋谷周辺にお住まいの方はぜひご活用ください。

受診時に伝えるべきこと――問診を効率よく

歯科医院を受診する際、以下の情報を整理して伝えると診断がスムーズになります。

伝えるポイント
痛みが始まった時期 「3日前から」「昨夜突然」
痛みの性質 「ズキズキする」「噛むと痛い」「何もしなくても痛い」
痛みの持続時間 「ずっと続く」「数分でおさまる」
誘発要因 「冷たいものがしみる」「熱いものが触れると増す」
服用した薬 「イブプロフェンを夜中に1錠飲んだ」
現在の全身状態 持病・服用中の薬・アレルギーなど

当院では、院長・椿田 健介(つばきだ けんすけ)が補綴歯科・老年歯科の専門的なバックグラウンドを持ち、また副院長・椿田 佑理那(つばきだ ゆりな)は顎咬合学会認定の噛み合わせ認定医として在籍しています。痛みの原因が歯髄なのか、歯周組織なのか、咬合なのかを丁寧に鑑別し、患者さんにわかりやすく説明したうえで治療を進めます。

当院が行う初診時の流れ

  1. 問診・口腔内の確認:問診票と拡大画像によるモニター確認で現状を共有
  2. X線・CT撮影:歯の内部・骨の状態・神経の位置を立体的に把握
  3. 診断と説明:痛みの原因を画像とともに丁寧にご説明
  4. 応急処置または治療開始:状態に応じて当日の処置を実施
  5. 今後の治療計画の提案:10年後・20年後を見据えたオーダーメイドプランのご案内

初診費用の目安は保険診療で約3,000〜5,000円です。クレジットカード払いにも対応しており、LINEのQRコードによるスムーズな受付と自動精算機で、お会計の待ち時間を最小限に抑えています。

夜間歯痛を繰り返さないために――予防の視点

夜中に歯が痛むというのは、口腔内でそれなりの病変が進行しているサインです。う蝕(むし歯)は、全年齢で見ると歯が抜ける最大の原因です。40歳以降でも抜歯された歯の約4割は、う蝕(むし歯)とその後発症が原因です[6]。

定期的なメンテナンスと早期発見・早期対応が、夜間歯痛の最大の予防策になります。当院ではエアフローを用いたバイオフィルム(細菌の膜)除去や、歯周ポケット内の細菌にアプローチする専用機器「ブルーラジカル」を導入しており、予防歯科・歯周病治療の質向上に努めています。「痛くなってから通う歯医者」から「痛くならないために通う歯医者」へ。今回の経験をきっかけに、定期管理のご相談もぜひお声がけください。

まとめ

  • 夜間の歯痛は「偶然」ではない:臥位になると頭部血圧が上がり歯髄内圧が高まるため、急性歯髄炎などでは夕方〜深夜に痛みが集中しやすいことが、日本歯科保存学会の論文でも報告されています[1]。主な原因は急性歯髄炎・根尖性歯周炎・歯周病の急性発作です。
  • 今夜できる応急処置は5つ:①市販鎮痛薬の服用(用量厳守)、②ぬるま湯でのうがい、③頬の外から冷やす、④上体を少し起こして休む、⑤患部への刺激を避ける。いずれも根本治療ではなく「翌日受診までの橋渡し」に過ぎません。
  • NG行動は炎症を悪化させる:入浴・飲酒・温め・鎮痛薬の過剰服用・患部への強い刺激はすべて禁物。「痛みが引いたから受診しなくていい」という判断も、病変を進行させる最大のリスクです[2]。
  • 受診する際は痛みの性質・時期・誘発要因を整理して伝える:スムーズな問診が精確な診断につながります。当院では問診・CT撮影・モニターによる視覚的な説明の後、当日の応急処置と今後の治療計画を丁寧にご提案します。
  • 夜間歯痛の再発防止には定期管理が不可欠:むし歯は40歳以降の抜歯原因の約4割を占め[6]、中等度以上の歯周病は成人の2人に1人に存在します[4]。痛みが出る前の定期受診が最善の対策です。

恵比寿周辺にお住まいで「夜の歯痛をそのままにしている」方へ。恵比寿カメリア歯科では、平日夜19時まで・土曜も18時まで診療しています。「痛みが引いたらいいか」と後回しにせず、まずはご予約を。24時間WEB予約はこちらから受け付けています。電話でのご予約・ご相談は03-6427-7080まで。JR恵比寿駅西口より徒歩5分、東京メトロ日比谷線恵比寿駅1番出口より徒歩5分です。今夜の痛みも、翌朝の受診も、当院がしっかりサポートします。

参考文献

[1] 日本歯科保存学会雑誌「急性歯髄炎における歯痛発症時刻の日内変動」J-STAGE jstage.jst.go.jp

[2] 日本歯科医師会「テーマパーク8020 お口の病気と治療・お口の119」jda.or.jp

[3] e-ヘルスネット(厚生労働省)「ライフステージ別にみたむし歯の特徴」kennet.mhlw.go.jp

[4] 厚生労働省「歯科口腔保健の推進に向けた取組等について(2025年3月)」mhlw.go.jp

[5] 日本歯科医師会「お口の健康手帳 海外派遣労働者向け(応急処置)」jda.or.jp

[6] 日本歯科医師会「成人歯科健診プログラム支援用教材」jda.or.jp

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